消費者金融スタッフィのドタバタ劇とステーションファイナンスの今
消費者金融会社が経営不振や過払い請求で債務超過になり、廃業や吸収合併、銀行のグループ傘下に入るなどの大きな流れが2000年を過ぎたあたりから頻繁に行なわれるようになりました。
「スタッフィ」のブランド名で消費者金融を経営していた会社があります。大新クレジットビューローという消費者金融を買収した阪急電鉄のグループ会社、ステーションファイナンスがその会社名です。そこまでは単純な買収、グループ化だったのですが、ここから先がドタバタ劇のはじまりに。
2009年、7年経営してきたステーションファイナンスは事業者金融会社のイッコーによって買収され、社名をJトラストフィナンシャルサービスに変更。ここから大規模なスタッフィの店舗閉鎖と第二地方銀行である西京銀行への債権譲渡を開始しました。ほとんどのカードローン利用者は新規借入が停止され、さらに提携ATMも大幅に縮小するなど、利用者にとってはまさにドタバタ劇が繰り広げられました。
結局、西京銀行に債権譲渡された後も旧スタッフィの利用者は返済のみの扱いとなり、返済口座もJトラストへの振込であるなど、利用者には返済専用のカードローンとなってしまいました。
現在、Jトラストフィナンシャルサービスは「Jトラスト」としてグループ業を行っています。その中には「西京カード」「日本保証」といった貸金業もありますが、スタッフィやステーションファイナンスの名は完全に消滅しています。
ある日突然、利用していたカードローンが出金停止になる。自分の責任でならばまだ仕方がないと思える部分もありますが、契約を守った利用中にこれは大きな問題を抱えることにもなりかねません。計画的な返済が破綻する危険性もあるわけですから。
これほどのドタバタ劇はごくごく稀なケースといえます。優良な利用者は普通、受け継がれた先でも引き続きカード利用(入出金)が可能な場合が多いですから、これがノーマルパターンだと思わず、カードローン利用中に貸主に何かあったときには冷静な判断をするようにしてください。